秋田県横手市で450年続くかまくら祭りが開催

秋田県横手市で毎年2月15日から16日にかけて行われるかまくら祭りが、今年も市内各所で実施された。この祭りは約450年の歴史を持ち、水神様を祀る小正月行事として定着している。市内には大小約60基のかまくらが作られ、特に内町と外町の地域で中心的に展開される。

かまくらは雪を丸く固めて内部をくり抜いたドーム状の構造で、高さは2メートル前後になるものが多い。内町では火の信仰に基づく家内安全祈願、外町では水の信仰に基づく商売繁盛祈願の伝統が融合し、子どもたちが主役となって来場者を迎える。子どもたちはかまくらの中に座り、「はいってたんせ」と声をかけ、甘酒やお餅を振る舞う。

河原では数千基のミニかまくらが並び、夜になるとろうそくの灯りが点灯される。ミニかまくらは直径約50センチ程度の小型で、雪の結晶のような光景を生み出す。今年は雪不足が懸念されたが、地元住民が事前に雪を運び込み、予定通り完成した。横手市観光協会によると、かまくら作りには数百人のボランティアが参加した。

祭りの起源は江戸時代中期に遡り、当時の豪雪地帯で雪穴を掘って遊ぶ子どもたちの習慣が、水神信仰と結びついたものだという。横手盆地特有の積雪量が多く、平均2メートルを超える雪が祭りの基盤となる。近年はスターバックスなどの店舗が限定メニューを提供し、かまくらをイメージしたホットチョコレートドリンクが販売された。

地元住民の家々では家の前に小さなミニかまくらを設置する習慣があり、家族単位で雪を固めて作る。子どもたちは学校や地域の指導を受けながら参加し、雪の積み方や固め方を学ぶ。祭り期間中、市内は観光客で賑わい、電車やバスが満席になることもある。

横手市はかまくらを地域活性化の象徴として位置づけ、関連イベントとして雪像コンテストや伝統舞踊を併催。子どもたちの成長を祈る要素が強く、家族連れが多く訪れる。雪解け後の春に向けて、水の恵みを感謝する意味も込められている。

今年の祭りは天候に恵まれ、無事に終了した。横手市文化振興課は、次年度に向け雪の確保策を検討中だ。かまくら作りは地域の絆を強め、冬の風物詩として後世に受け継がれている。