大分県小鹿田焼の陶工坂本拓磨さんが壺で日本民藝館賞を受賞する
小鹿田の里に朝の霧が静かに降りる。登り窯の煙突が空に伸びる。土の匂いが湿った風に混じる。
小鹿田焼は大分県にある。民藝の里だ。坂本拓磨さんの飴釉打掛二斗五升壺が受賞する。2025年度日本民藝館展の最高賞だ。
日本民藝館賞である。用の美を体現する。飛び鉋の文様が特徴だ。ろくろの速度で生まれる。
小鹿田は250年の歴史がある。一子相伝の技法だ。柳宗悦に見出される。小石原から伝わる。
英国人バーナード・リーチが滞在した。40日間指導する。『リーチ先生』に描かれる。欧州で評価される。
里を歩くと唐臼の音が響く。夕陽が皿山に跳ねる。土の湿り気が手につく。釉薬の色が深い。
坂本さんの蓋置を見る。飛び鉋のリズムだ。飴釉が光る。身体性の美である。機械では作れない。
山あいの空気が澄む。煙突の影が長い。壺の高さが存在感を示す。日常の器が続く。
民藝の鼓動が里に満ちる。手仕事の必然だ。青空の下で窯が息づく。小鹿田の風景である。