秋田県大仙市の直売所で春の山菜が朝から並ぶ
朝の光が木の棚に落ちる。直売所の一角で山菜の束が並ぶ。山形県米沢市から来る客もちらほら見える。店員が一つずつ並べ直す手つきが静かだ。
大仙市にある地元直売所「秋田の里」で、きのうから山菜の入荷が始まった。わらびやこごみ、ふきのとうが主だ。生産者手書きの札が添えられる。重さは一束200グラム前後で、価格は300円台が多い。
山菜は地元山林から朝早く摘まれた。土の湿り気がまだ残る。袋に入れられ、軽トラで運ばれてくる。直売所では午前8時頃から販売が始まる。客は主に近隣住民だ。少量ずつ買って帰る姿が目立つ。
店内は木の床で、足音が小さく響く。山菜の隣には新鮮な野菜も並ぶ。レタスやキャベツが朝採りで入る。価格は100円台から。現金払いが中心だ。電子マネーは使えない。
山菜の季節は短い。5月下旬まで続く見込みだ。生産者は毎日山に入る。雨の日は作業を休む。晴れた朝が一番の出荷日になる。直売所スタッフは束の大きさをそろえる作業を繰り返す。
客は山菜を天ぷらやおひたしにする予定だという。店頭で軽く話す声が聞こえる。話題は天気や近所の畑の様子だ。山菜の色は緑が濃く、葉先が柔らかい。触ると少し湿っている。
直売所は午後4時まで営業する。午後になると在庫が減る。山菜は特に早くなくなる。残ったものは翌朝まで冷蔵庫で保管される。翌朝また新しい山菜が入荷する予定だ。
この直売所は地元農家が運営する。出荷者は約30人いる。山菜以外にも果物や加工品が並ぶ。店内は静かで、客同士の会話は少ない。山菜の束を手に取る音だけが聞こえる。