北海道札幌市の公園でエゾリスが木の幹を登る
朝もやのなか、公園の木々の葉が光を帯びて静かに揺れる。
エゾリスは一本の幹をゆっくり登る。爪が樹皮に軽く食い込み、尾がバランスを保つ。
体長は20センチ前後。体重は100グラム台で、丸い耳が頭の横に立つ。毛色は茶色がかった灰色で、冬になると耳の先が黒くなる。
札幌市の公園は市街地からバスで30分ほどの距離にある。遊歩道の脇にベンチが置かれ、朝の散歩客が通り過ぎる。
リスの動きは一定のリズムで続く。止まって周囲を見渡し、また一段登る。木の幹には白い地衣類が付着し、指先ほどの大きさの斑点が並ぶ。
エゾリスは北海道に広く分布する。都市部の公園でも餌を探す個体が増えている。地面に落ちた木の実や、ベンチの下に置かれたパンくずを拾う姿も見られる。
観察者はベンチに座り、カメラを構えることなくただ見守る。リスの移動は10分ほど続き、幹の高い位置で止まる。
公園の木々は針葉樹と広葉樹が混ざり、地面には落ち葉が薄く積もる。風が吹くと葉がわずかに音を立てる。
エゾリスの行動は季節によって変わる。春から夏にかけては子育ての時期で、巣穴近くを移動する回数が増える。
札幌市内の公園管理事務所は、餌やりを控えるよう案内板を設置している。自然のままの観察を促すためだ。
朝の光が強くなるにつれ、リスの姿は幹の陰に隠れていく。公園は再び静けさを取り戻す。