石川県能登町で小木のとも旗祭りが近づく
港の空気が少し湿っている。 船のロープが木の杭に結ばれている。 海面は穏やかに揺れている。 遠くでカモメの鳴き声が聞こえる。 風が帆布を軽く揺らす。
石川県能登町小木地区で、とも旗祭りの準備が進められている。 祭りは毎年九月に開催される。 今年は九月十三日から十五日までの三日間だ。 地区の住民約二百人が参加する。 旗の数は約百五十本が用意される。
とも旗は縦約三メートル、横約一・五メートルの大きさだ。 布は綿の白地に赤や青の染めが施される。 旗竿は地元で伐採された杉の木が使われる。 竿の長さは約四メートルである。 先端には金色の飾りが付けられる。
旗の染め作業は住民の家で行われている。 染料は植物由来のものが中心だ。 赤は茜、青は藍を使って染められる。 一枚の旗を染めるのに約三日かかる。 乾燥は軒下で自然乾燥させる。
祭りの当日は港の岸壁に旗が並ぶ。 旗は等間隔で約二メートルごとに立てられる。 住民は船に乗り込んで港内を回る。 船の数は約二十隻が参加する。 船首には小さな旗が掲げられる。
小木港の水深は平均約五メートルである。 港の入り口には防波堤が設置されている。 防波堤の長さは約三百メートルだ。 波は防波堤で和らげられる。 港内は比較的静かだ。
旗の保管場所は地区の公民館である。 公民館の倉庫は木造で、床はコンクリートだ。 旗は折りたたんで木箱に収められる。 箱の数は約五十個が用意されている。 各箱には十本の旗が入る。
祭りの準備は一か月前から始まる。 旗の修理も並行して行われる。 破れた部分は手縫いで補修される。 縫い糸は綿のものが使われる。 補修後は再度染め直される。
祭り期間中は港周辺の道路が一部通行止めになる。 通行止め区間は約五百メートルだ。 住民は徒歩で移動する。 船のエンジン音は低く抑えられる。 祭りの終了後は旗が片付けられる。
翌年の準備は祭り終了直後から始まる。 旗の洗濯と点検が行われる。 保管場所の湿気対策も行われる。 作業は毎年同じ手順で繰り返される。 港の様子は祭りの時期を待つ。