兵庫県神河町の小さな豆腐屋で朝の作業が始まる
朝の光が工房の窓から入り、作業台の木の表面を照らす。
兵庫県神河町の豆腐屋は家族3人で運営する。工房の広さは約30平方メートル。作業は午前4時30分に始まる。最初に行うのは大豆の計量だ。1回の仕込みで使用する大豆は約18キロ。
大豆は前日の夕方に水に浸す。浸水時間は約12時間。朝になると大豆を石臼で挽く。石臼は直径約50センチ。挽いた大豆は「生呉」と呼ばれる。生呉を鍋に移し、火にかける。火加減は中火で、沸騰するまで約40分かかる。
沸騰したら火を弱め、10分ほど煮る。煮た生呉を布で濾す。濾した液体が豆乳だ。豆乳の量は約60リットル。残ったかすは「おから」と呼ばれる。おからは近所の農家に引き取られる。
豆乳を別の鍋に移し、にがりを加える。にがりは海水から作られたもので、1回の仕込みに約180ミリリットル使用する。にがりを加えた豆乳は約15分で固まる。固まった豆乳を木枠に入れ、重しを乗せる。
重しは約15キロ。重しを乗せてから約40分で水分が抜ける。水分が抜けた豆腐を包丁で切る。1丁の大きさは約300グラム。切った豆腐は冷水に浸す。冷水の温度は約10度。
午前7時になると豆腐の販売が始まる。店頭に並ぶ豆腐の数は約80丁。豆腐は1丁あたり180円で販売される。午前9時になると工房の作業は終了する。午後の作業は午後2時から再開される。