山形県酒田市の直売所で地元産のさくらんぼがパック詰めされる作業が続く

朝もやのなか、直売所の作業台でさくらんぼが一つずつパックに並べられる。 パックの底に敷かれたスポンジが軽く沈む。作業は午前六時から始まる。 酒田市は山形県の北部に位置する。市内の果樹園で収穫された佐藤錦が今日も運び込まれる。 さくらんぼの表面に薄い白い粉が残る。果肉の硬さを確かめるため、指で軽く押す作業が繰り返される。 パック詰めは三人の作業員で分担する。一人が大きさを測り、一人がパックに並べ、一人が蓋をする。 パックの側面には「酒田産佐藤錦」と赤い文字で印刷されたラベルが貼られる。 午前八時半になると、軽トラックが一台到着する。果樹園から新たに二十パックが降ろされる。 直売所の冷蔵庫は温度を五度に保つ。さくらんぼはここで一晩寝かされた後、翌朝店頭に出る。 販売価格は二百グラムパックで八百円。地元住民のほか、観光客も手土産として購入する。 パックが積み上がる棚の奥では、さくらんぼの甘い香りがゆっくりと広がる。 午前十時を過ぎると、近隣のスーパーから発注が入る。十五パックがまとめて引き取られる。 残ったパックは冷蔵庫の奥に移動される。午後の作業は午後二時から再開される。 直売所の入り口には「本日入荷 酒田産さくらんぼ」と書かれた黒板が置かれる。 黒板の文字は午前中に書き換えられる。午前中に売り切れた品目は午後の入荷予定が記される。 午後三時になると、別の果樹園から佐藤錦のパックが十パック追加で届く。 作業員はパックの重さを確認しながら冷蔵庫へ運び込む。午後五時でその日の作業は終了する。 翌朝また同じ手順が繰り返される。さくらんぼのパックは静かに積み上げられ続ける。

たべもの